スタッフ紹介 | 作品 - No.01 - No.02 - No.03
 


「かぜのこ ふう」
文・しがみね くみこ(子猫) / 絵・まつい じゅんこ(グリ)
訳・ Undarmaa Olhonuud




♪てを のばせば そこに
はな ひらけば そこに
ひのひかり あふれ
わたしを つつむよ♪
はなたちは うたいます。

かぜのこ”ふう”が はなを ゆらすと
「いいきもち」
はなたちは てを ふってくれました。
「ぼくだって いいきもちさ」
はなのあいだを
はなたちのうたに あわせて
ふうは おどりました。
すると そこに やせほそって しょんぼりとした
いちりんのはなを みつけたのです。

「いったいどうしたの?
どうして みんなといっしょに うたわないで
そんなに しょんぼり しているの?」

「わたしには ひがあたらないの」

「あんなに あふれるほど ひかりがあるのに
ここにだけ ひがあたらないなんて。
せめて きみが ぼくのように どこにでも
いけたら よかったのに」
「わたしは どこにも いけない」
いわかげのはなは くびを たれました。

ふうは そらを みあげると
「ちょっとまっていて」
そういうと たかく たかく 
まいあがりました。
ここは たいようのしたにある 
かがやく くもです。

ふうは おおきなこえで 
あそびまわる ひかりのこどもに

「ねえ おねがいが あるんだけど」
「なあに?」
なあに なあに なあに・・・・。
たくさんのこえが かえってきました。
ふうは いわかげのはなのことを 
はなしました。

「まあ かわいそうに」
かわいそうに かわいそうに・・・。

「それで おねがいというのは ぼくといっしょに
そのはなのところに きてあげてほしいの」
「いいわ」
いいわ いいわ いいわ・・・。
ひかりのこどもたちは ふうのかぜにのりまた。
それは かがやく かぜです。

「これなら いわかげのはなに 
ひかりを とどけてあげられる」
ふうは わくわくしました。

♪ひかり ひかり かがやくかぜよ
ひかり はこぶ かがやくかぜよ♪
はなたちは うたを うたって
だいかんげいです。
いわかげのはなも こちらを のぞいています。
「いま とどけてあげるよ!」

ところが いわかげにはいったとたん
ひかりのこどもは  どこかへ いってしまいました。

「かわいそうな はな ごめんなさい。
わたしたちは そこへ いけないわ」
いけないわ いけないわ・・・。
「どうして!」

うなだれるはなのそばで ふうまでもが
しょんぼりしてしまいました。

「ぼくには なにも してあげられない。」

ふうは なみだを ながしました。
ふうの なみだは とまりません。

かぜが なみだを はこび  やがて あめになりました。
なみだは あまぐもを よび ひのひかりを かくしました。

いつまでも ないているふう。
いつまでも ふりつづくあめ。

「かぜのぼうや もう なくのを やめておくれ」
はなたちが いいました。

「あまぐもが いってしまわないと  ひのひかりが あたらない」

でも ふうは なきやみません。

「そうだよ。いわかげのはなにも ひがあたらない。
どうすればいいのか ぼくには  わからないんだよ」
「もういいの」
いわかげのはなが いいました。
ふうは かおを あげて 
いわかげのはなを みました。

「もう いいのよ。
わたし しょんぼりなんかしない。
だから もう なくのを やめて
はなたちに ひかりを あててあげて」
そのときです。
ひかりのこどもたちが いっせいに 
いわかげに とびこんできたのです。

「ああ ひのひかりだわ。
これが ひのひかりなんだわ」
いわかげのはなは 
おおきく はなひらくと
うたいだしました。

♪てを のばせは そこに
はな ひらけば そこに
ひのひかり あふれ
わたしを つつむよ♪
ふうは おどろいてしまいました。
そのひかりは はなたちのあいだから 
さしています。

はなたちについた あめのしずくが
ひのひかりを あびて
きらきらと かがやいていたのです。
「かぜのぼうや。おまえのなみだが 
ひのひかりを いわかげまで はこんだんだよ」
はなたちは わらいました。

「そう ここまで こられたわ」
こられたわ こられたわ・・・。
ひかりのこどもも わらっています。

「ああ ぼくは  なにもできなかったんじゃないんだね」
ふうは うれしくて おどりだしました。
はなたちが ゆれています。
ひかりのこどもも おどります。

「ありがとう ふう」
いわかげのはなも てを ふりました。
「ぼくは やくそくするよ。
いわかげのはなに たねができたら
こんどは ひのひかりのしたまで
はこんであげる。
かならず はこんであげるから」

「わたしも やくそくするわ。
ふうが たねを はこんでくれるまで
しょんぼりとなんかしない。
いっしょうけんめい さいて 
きょうのひかりを
けっして わすれないわ」
はなたちは いつまでも 
うたいつづけました。

♪てを のばせば そこに
はな ひらけば そこに
ひのひかり あふれ
わたしを つつむよ♪
   


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